たのしくつながる高齢者の孤立予防モデル
参加とサービス利用を促す関係づくり
村社 卓 著
たのしいこととつなぐことは,高齢者の孤立予防を実現する推進力である。たのしくないと人は参加しない。参加しても継続は困難である。また,必要に応じてサービス利用につないでもらえるシステムは,多くの人にとって魅力的である。本書では,このことを大都市におけるコミュニティカフェの実践分析を通してモデル化している。
高齢者がたのしくつながるには,参加とサービス利用を促す関係づくりが前提となる。関係づくりには「支援者」だけでなく媒介機能を担う「媒介者」とその「協力者」が必要である。
本書は「介護予防・日常生活支援」の展開が期待されるこんにち,ソーシャルワーク実践に「媒介者」および「協力者」への注目とその積極的な活用を提案するものである。
加えて,本書では定性的(質的)データ分析の手順についても,事例を用いて具体的に解説している。ぜひ本書を,定性的コーディングのガイドラインとして活用してもらいたい。