アドラー心理学を生きる
勇気のハンドブック
ジュリア・ヤン、アラン・ミリレン&マーク・ブラゲン 著/今井康博・日野遼香 訳
勇気とは、リスクを取りつつ困難を前にしても前進する意欲を指す。
本書の目的は、アドラーや現代のアドレリアンたちが説く5つの人生上のタスク-仕事、愛、交友(友情・家族)、自身との関係、そして宇宙との関係-における精神的健康を理解し、その実現に向けた訓練の重要な土台として、勇気を取り上げることである。
本書では、人生の各タスクの意味、恐怖をめぐる諸問題、補償あるいは回避、そして対象のタスクに取り組む上で鍵となる数々の社会的に有用な態度についてのアドラー流の洞察を取り上げ、さらに各章を通して「ソクラテス式問答ボックス」を設けることで、読者と本書の一層の対話を図っている。また勇気の促進に役立つような22の工夫されたツールを紹介している。
読者にとって、アドラーの教えを知識として理解するだけでなく、文字通り「生きる」ためにも、本書は優れて価値のある手引書といえよう。